新春恒例になっている豊洲市場のマグロ初競り。

一年の最初に市場で行われる初競りは、その年の景気を占う意味もあり「ご祝儀相場」と呼ばれています。

初競りでのご祝儀相場は、ニュースなどで取り上げられ宣伝効果もあるため通常より高額で取引きされる場合が多いのです。

築地市場から豊洲市場に移り、ニュースでマグロの初競りを見ると驚きの値段にビックリ!


それと同時に、歴代の最高額はいくらだったの?と少し興味を持ってしまいますよね。

そこで、新春恒例の豊洲市場マグロ初競り歴代の最高額をランキング形式でトップ10をご紹介します!

大阪難波にある「豪快 立ち寿司」のマグロづくしが最高に美味かった!

第10位 1628万円 (板前寿司 ・銀座久兵衛)



では、さっそく最高額ランキングトップ10に行きましょう!

第10位は2010年に落札された232.6kgの青森・大間産クロマグロで1628万円

銀座・久兵衛と、香港の寿司王と異名を持つ板前寿司のリッキーチェンが共同で落としました。

「板前寿司」は香港のすしチェーン店でグループ代表はリッキー・チェン氏。

日本法人の代表は中村 桂氏で、赤坂や銀座を中心に香港や中国でも60店以上経営しています。

1935年に創業された「銀座久兵衛」は、銀座本店・新館ほかホテルオークラなどに出店する高級すし店。

北大路魯山人や吉田茂などの歴代首相、前アメリカ大統領のバラク・オバマも来店した名店です。

第9位 2020万円(落札者不明)



第9位は2001年に競り落とされた青森・大間産の202kgで2020万円

落札者は不明ですが、以前の初競りは通常の2割増し程度だったご祝儀相場。しかし、2001年の2020万円が出たことで一躍話題に。

前年の2000年には、NHK朝の連続テレビ小説『私の青空』の舞台になり、2007年には大間のマグロ漁師を主役にしたドラマ『マグロ』が制作されました。

今やブランドになった青森県下北郡の大間町に注目されるようになり、マグロ漁師のドキュメンタリー番組もテレビで放送されるようになりました。

第8位 2084万円(やま幸 )



続いて第8位は、2021年に競り落とされた青森・大間産のクロマグロは208.4kgで2084万円

仲卸のやま幸(やまゆき)が競り落として、銀座やアメリカにもすしなどの日本食店を展開する「銀座おのでら」が購入しました。

新型コロナウイルスの感染防止対策をとり、取材する報道陣にはマスクの着用やアルコール消毒を義務付けられました。

名物社長の「すしざんまい」を運営する株式会社喜代村は自粛を選択して派手なパフォーマンスは避ける結果となりました。

第7位 3249万円 (板前寿司 )



第7位は、2011年に競り落とされた342kgの北海道・戸井漁港で水揚げされたマグロ。

落札したのは、これまで2008〜2011年の4年連続で最高額で落としている板前寿司でした。

これまで記録が残っている1999年以降では最高額で、今までは有名な青森・大間産の本マグロが毎年最高額で落札されてきましたが、2011年は初めて北海道産本マグロが王座に。

北海道・戸井産のマグロは、釣り上げた直後に血抜きする処理技術が優れており、「知名度では大間に劣るが、品質は間違いなく日本一」と関係者は語っています。


第6位 3645万円 (やま幸 )



そして第6位は、2018年の青森・大間産のクロマグロ405kgが3645万円

入札したのは都内の仲卸業者やま幸(やまゆき)でした。

このマグロを買い取った店舗の「銀座おのでら」小野寺裕司社長は、銀座本店や世界各国の支店でこのマグロが提供されたと語っています。

6年連続で最高値のマグロを落札していたすしざんまい(喜代村)は7連覇ならず。

東京中央卸売市場が豊洲に移転することが決まったこの年は、築地市場での最後の初競りとなりました。

第5位 5649万円 (喜代村 )



2012年に水揚げされた青森・大間産のクロマグロ 269kgが第5位です。

競り落としたのは、築地に本店のある寿司チェーン「すしざんまい」を運営する喜代村でした。

前年は北海道戸井産が落札されたため、大間の漁師たちは「北海道に負けられない」と必死になり初競りギリギリに釣り上げたものだといいます。

名物社長である「すしざんまい」の木村清氏は「去年は震災があって大変な年でしたが、震災に遭われた皆さんにも食べていただきたいと思って頑張りました。最高です」と満面の笑みで語っていました。

第4位 7420万円 (喜代村 )



第4位は、2017年に水揚げされた青森・大間産のクロマグロ(212kg)で7420万円

マグロ初競り常連のすしチェーン「すしざんまい」を展開する喜代村が落札しました。

この年は元気寿司が初参戦し、築地すし好との三つどもえとなり、最後まで競り合いが続きました。喜代村の木村清社長は「競合がいて大変だった。早く食べてもらいたい」と語っています。

豊洲新市場で行われる予定だった2017年の初競りでしたが、延期により築地市場で行われたこの年。

2017年時点では、過去2番目の高値となる金額で同チェーンは6年連続の最高値の落札となりました。


第3位 1億5540万円 (喜代村 )



さぁ、ここからはベスト3の発表です!


第3位は、2013年に落札された222キロの青森県大間産クロマグロが1億5540万円

これ以前で最も高かったのが2012年の5649万円で、それの3倍近くとなり1999年以降では最高値の1億円超えとなりました。

この年も例年通り「板前寿司」を運営する香港すしチェーンと「すしざんまい」との一騎打ちの展開に。

競り勝ったのは、ご存知すしチェーン「すしざんまい」を運営するつきじ喜代村(東京)。

喜代村の木村清社長は「話題づくりを期待しているわけではなく、お客さんに一番いい物を食べてもらいたいと思った結果」と話しています。

第2位 1億9320万円(喜代村 )



そして第2位は、2020年に落札された青森県大間産276kgのクロマグロで何と1億9320万円

落札者は、もうすっかりお馴染みのすしざんまい木村社長が運営する喜代村でした。

令和最初の初競りということもあり、ご祝儀相場の価格もかなり跳ね上がったと予想されます。

「競る相手がいたから負けられない。みなさんにいいマグロを食べていただきたいから頑張った」

「でも、やっぱり高いね(苦笑)」


令和初めての初競りで、(落札できて)なおさら気持ちがいいと木村社長は顔をほころばせていました。

第1位 3億3360万円(喜代村 )



そして栄えある第1位は….


2019年の3億3360万円ですっ!


2019年は、平成最後と旧築地市場から豊洲への移転後初ということが重なり「ご祝儀価格」が大幅アップ。

青森県大間産クロマグロが驚愕の3億3360万円という史上最高値で落札されました。

落札したのは、もうこの人しか居ません。笑

競り落としたのは、すしざんまいを運営する喜代村で、木村清社長は高額の落札額に対して「やりすぎちゃった」と少し反省する様子も。

しかし、「最高のマグロです。お客様に食べて頂いて、元気をつけていただきたい。」と語り社長お決まりのポーズを披露していました。

すしざんまいを運営する「つきじ喜代村」とは?



2019年の史上最高値3億3360万円を含む、過去に6年連続で落札を続けた「すしざんまい」についてご説明しましょう。

すしざんまいとは、築地・喜代村が運営する寿司チェーン。

TVでもお馴染みの社長はパワフルな木村清社長ですが壮絶な人生を歩んできている人物なのです。

4歳で父親を亡くし、その葬式の時に上空を飛んでいたジェット機に乗りたいと思ったのがきっかけで15歳で航空自衛隊に入隊。

パイロットの資格を取るためには、大学に入り航空機の操縦学生になる必要があったため大検に挑戦し2年半で見事合格しました。

そして空曹候補生となるものの、訓練中の事故により目を負傷しパイロットの夢を断たれ退官するはめになってしまったのです。

その後、中央大学を経て新洋商事で働いたのち喜代村の前身となる木村商店を設立し、お弁当を中心にカラオケボックス、レンタルビデオ店などさまざまなビジネスに手を広げていきました。

しかし、バブル崩壊でピンチに追い込まれ借金返済のために会社を整理。そんな厳しい状況の中、助けてくれたのが仲間だったのです。

おいしいマグロを獲るための資金数百万円を都合してくれたそうで、もう1度事業を始め2001年に「すしざんまい本店」を開店。


24時間営業、年中無休で営業し次々と店舗数を増やしていき、現在55店舗を展開する寿司チェーン店にまでなりました。

「お客様にはいつも1番いいものを食べていただきたい、オープンした時から1番いいマグロを買わせてもらって、お客様に出させていただいています。」

という木村社長だから、毎年高額で初競りの落札をしていると思われます。お客様とマグロに対する感謝の気持ちを込めているのでしょう。


過去14年間のマグロ初競りの落札額


 年   金額  (重量)

2007年=413万円(206kg)   
2008年=607万円(276kg)   
2009年=963万円(128kg)  
2010年=1,628万円(232kg)   
2011年=3,249万円(342kg)   
2012年=5,649万円(269kg)   
2013年=1億5540万円(222kg)  
2014年=736万円(230kg)  
2015年=451万円(180kg)  
2016年=1,400万円(200kg)   
2017年=7,420万円(212kg)   
2018年=3,645万円(405kg) 
2019年=3億3360万円(278kg) 
2020年=1億9320万円(276kg) 
2021年=2084万円(208kg) 

マグロ初競り歴代の最高額ランキングトップ10!まとめ



新春恒例の豊洲市場マグロ初競り歴代の最高額ランキングトップ10!をご紹介しました。

最高額ランキングトップ10をまとめると以下の通りです。↓↓

第10位=1628万円 (板前寿司 ・銀座久兵衛)
第9位=2020万円(落札者不明)
第8位=2084万円(やま幸 )
第7位=3249万円 (板前寿司 )
第6位=3645万円 (やま幸 )
第5位=5649万円 (喜代村 )
第4位=7420万円 (喜代村 )
第3位=1億5540万円 (喜代村 )
第2位=1億9320万円(喜代村 )
第1位=3億3360万円(喜代村 )


第1位の3億3360万円って、すごい金額ですね。。。(驚き)

しかも、5位から1位がすしざんまいを運営するつきじ喜代村で独占状態です。さすが太っ腹社長!!

毎年の明るい話題を見せてくれるマグロの初競りですが、2021年は新型コロナの影響で自粛モードでした。

何はともあれ、来年以降のマグロの初競りが豊洲市場、マグロ漁師、そして日本国民にとって活気ある明るい話題になることを楽しみにしております!

青森県大間産の美味しいマグロを食べたい方はこちら↓↓



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